対馬が特別な環境としてそこにあるから大切にしなければならないのか
 では、特別でない環境とはこの世のどこにあるというのか

ご挨拶

初めまして、長崎県対馬市で環境保全活動を展開していますnpo法人賀谷藻場保全会です。


賀谷とは私たちの生活している漁村の名前です。喜ばしき谷であったこの村も、令和の時を迎え、村としてのその役目を終えようとしています。生き物の寿命が尽きる様に、この村もまた静かに臨終の時を迎える日が来る事に、何ら不思議はないのですが、気がかりなことが一つございます。

海の中でありとあらゆる海藻が消滅してしまいました。2023年春の時点では、対馬沿岸部の全域において、消失した藻場の再生はなされていないということが事実です。

村民それぞれの思い出の中だけにある豊かな海を、現実の海として取り戻したい。それがガヤモバの願いです。
母なる海から私たちは生かされて来ました、保護者である海をヒトが保護することなど不可能です。ましてや恩返しなど出来るはずもなく只々頭を垂れてその恵みにすがるしかないことを昔からよく知っています。そんな私たちに出来る事は目の前にある幸せに気付く事であろうとの思いでいます。

海の森再生の環境保全活動を通して、後から来る者たちに思いをはせ今を生きる私たちが「未来に希望を託さず」とも、この地で日々、大地に触れ、海に入り、保全作業が出来る事の喜びに、生きる幸福を感じている事と、かけがえのない自然環境とその中で暮らす漁民も共に再生する姿を、お伝え出来れば幸いに思います。

活動内容

その1 海の中の観察

素潜り漁、地元ではカツギと発音しますが、地球を担ぐ形からではなく、万葉集の言葉、潜き(かずき)・潜く(かずく)がなまったものかもしれません。
  

かつぎ漁師(賀谷では現在4名)によるモニタリングポイント49か所の景観被度(海藻の生息密度)観察を随時行い、月に一度海底撮影、海底泥サンプル採取、濁度測定、を続けています。
ガヤモバでの観測の様子などは、ブログにてご確認ください。

その2 海藻の種と苗を海に入れる活動
海藻の森を再生させる作業はやることがいっぱいあります。その中でも海藻の種を海の中から切らさないようにする事、種を海に入れる作業は最も重要と考えられます。 


海藻の種を、魚や貝などから食べられないように防御枠に入れるものと、入れないものとに分けて、海底に設置しています。設置する場所も、 海底湧水、川からの水、外海の波、潮の流れなどなど、様々な条件が影響します。

海藻を主食とする草食魚の食圧が増している今、海藻を食べる魚たちを好んで捕食するアオリイカの増殖に繋がればとイカ産卵床の設置も周年を通して続けています。 


その3 山への植樹作業と植樹祭

土の中の環境が海の環境と密接であることは現代科学が証明する通りです。太古の人々は海と山と水の繋がりにこそ命の源があり、ヒトもまた移り行くものの一部であると認識していました。


ところが近年、大地と海の相関性は人々の社会経済活動によって分断され、顧みられることが無くなってしまいました。多くの人々が経済を神とし、それを最優先とし古より受け継いだ共生のまなざしを忘れてしまいました。利潤を得るために効率だけを追い求めた結果、何とも効率の悪い社会へと辿り着いてしまったそんな気がします。
  ついにはヒトとヒトで奪い合う今日が来てしまいました。

  私たちは今ここで、再び山と川と海をめぐる大切な環境を再認識して、その繋がりの中、天然のことわりの中にこそ、人が生きて行く為の効率が満ちている事に気付き、私たちを包む自然環境の重要性の確かな理解につなげていこうと考えております。 

その4 賀谷の産品を販売します 
藻場保全を継続させる為には、行政の援助金に依存せず、消費者、生活者、生産者として在る個人個人、自らの手で稼ぎ出した活動資金をもって、漁村の維持、継続を図る事が必要である、と言う考え方から賀谷や対馬の産品を販売する事といたします。
今日の環境問題に対し人間社会だけを切り離そうとするかのような産業と経済の力をもって対応するのではなく、ヒトが自然とともにある事を認識していくために、ヒトの営みもまた自然環境と切り離す事は出来ないとする立場から相互共存の中で生きていくために、挑戦的実践を続けて行きます。

祭事や返礼品など賀谷産品の売り上げで得た利益の100%は藻場保全の活動費となります。

その5 環境と保全の大切さを皆さんにお伝えする活動
広く多くの人々に環境と保全の大切さを知っていただく為に、観察会や体験イベント、勉強会を通して、交流をはかり関係人口の裾野を広げてまいります。

また年間を通してnpo法人賀谷藻場保全会の正、准会員と応援団体である賀谷藻部会員を募る事で、一人でも多くの仲間を得たいと考えています。

NPO法人 賀谷藻場保全会 とは

 
2021年12月24日に設立登記が完了した私たちの団体の説明。
 
賀谷藻場保全会と言う名前には意味があります。賀谷という村はとても小さな村で、地先面積(漁業権を行使出来る範囲)も、よその浦々(対馬全島で124)と比べたら僅かなものなのですが、その小さな海で小さな再生を成功させる事が、必ず対馬全島そして世界の海の再生に繋がると信じて、賀谷藻場としました。 

世界を平和で満たすためには、一人ひとりの心が平和で満たされなければならない様に、 
津々浦々一つ一つの小さな海の再生がなされなければ、豊かな海の復活は永遠に来ないと考えています。

IPCC 気候変動に関する政府間協議の場に於いて、「気候危機」への対応と気温上昇の緩和に向けた世界的な協調行動が遅れるならば、人類の未来は閉ざされてしまうと結論づけています。

現在、海藻の消滅が人々の想像を超えて、生態系全体の壊滅への悪循環を生み出している可能性は否定できません。議論が尽くされたとは言い難くとも、今の私たちに出来る事が限られているとしても、やっておかなければいけない事を、一つ一つ確実にやり遂げていくだけなのです。「後から来る者」の事を思い。
そしてまた、「環境の安定こそが戦争への道を回避する」手段でもあると信じております。

しかしながら、私たちの目の前の小さな海の復活を信じた藻場保全活動は、今を生きる私たちを犠牲にするものではありません。

なぜならば、過去の社会活動が招いた現代の異常気象と自然環境の変化、それらがもたらした生態系の崩壊が、巡り巡って人の社会生活に影響を及ぼし始めた今、この現実を深く見つめる事が出来ずに戦争を続ける人々の心の中は、「明日にばかり希望を抱いている事による障害」が出ているとしか思えないからです。
希望を持つ事はある程度は良いことでしょうけれども、現代人は今を生きる事をすっかり忘れてしまった気がしてなりません。
明日だけを見つめ遮二無二生きてきた年月が、今日、目の前に広がる壊れた海を作ってしまったのではないかと言う思いに至っております。
ですから、賀谷藻場保全会とは、今を生きる私たちの為の組織でもあるのです。いま、ここにある幸せに気づけないままでは決して未来に幸せは来ない、と言う想いでいます。 

私たちの活動は、
よくよく見つめ続ける事(モニタリング)、共生の模索(海底湧水を活発にする山畑作業)、草食魚の捕食生物を増やす事(イカ産卵床の設置)、海藻の種苗を投入する事(種苗生産、天然、養殖、疑似藻場作り)、活動継続の為の資金を得る事(産品の販売、藻部返礼品)、活動を理解し共感してくださる仲間を増やす事(祭事の開催、会員の募集、啓蒙活動)です。
 
これらの活動を通して、海の森を再生し、今ここにある事の喜びと辺境の地に生きる素晴らしき日々を、より多くの人にお伝えする事を目指しております。

皆様のご理解とお力添えをいただければ幸いに存じます。

そしてどうか、平和運動や環境保全活動が、怒りと憎しみにみちた言葉ではなく、愛と慈悲にみちた言葉で、微笑みと共に語られる事を望みます。 

  NPO法人賀谷藻場保全会 代表  鎌田 衛 

         

NPO賀谷藻場保全会では年間を通して応援会員の募集をしております。

リンク集

対馬の漁師として「環境革命への道」

ガヤモバの代表のブログです

note 賀谷藻部

ガヤモバの非公式noteです。

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お問い合わせ先

〒817-1103
長崎県対馬市美津島町賀谷163番地32
NPO法人賀谷藻場保全会 
電話番号 0920‐55‐0246
メールアドレス [email protected]